父子十手捕物日記

先日、水斬の剣By鈴木英治氏をイマイチと申し上げましたが…。このシリーズはいいかも。秋山父子(剣客商売by池波正太郎ね)とも違ったスタイルの時代劇父子。双方適度に不良(この言い方が適当かわかりませんが)なのがいい感じ。脇役もいい感じだし、私好み。


ちょいと剣戟が少なく感じましたが、設定が「手馴れの父親+実戦で伸びるはずの息子」ってのが「少ない剣戟」を十分補える燃える設定。最後にびしっと締まりました。(正直、もうチャンバラはないかなぁと思いましたが)

ミステリ部分は、普通に鈴木氏節も効いていて、そこそこいい感じ。こないだの「水斬の剣」の「聞き込みって地味だけどやっぱ重要なのよ」みたいなことを小説にまで言われるよりかは(ちょっとトンデモな犯人でしたが)構成としてはいい感じ。

謎も適度に配備されたまま次巻に持ち越しで(リリース時は3か月連続発売だった模様)古本屋でまとめて買った甲斐があるいい感じ(早速2巻めを読んでます)

やっぱ鈴木英治氏はオススメです。時代物を読んだことが無い人も、そばを食べたくなったり、居酒屋(チェーンとかじゃなくて)で呑んで帰ったり、呑み屋の穴場を探したくなったり、日本酒を飲みたくなるような(私は日本酒を呑むと悪さをする傾向にあるのであまり呑みませんが)素晴らしさです。父子の不良っぽさが、若い方にも同意できたりする可能性もありますし、本当にオススメ。皆様、読んでみてください。