ヴィンランド・サガ(3)

ヴィンランド・サガ(3) (アフタヌーンKC)

ヴィンランド・サガ(3) (アフタヌーンKC)

プラネテス幸村誠氏(ってもういいかw)のバイキングモノ。マガジンからアフタヌーンに引っ越して描いた分が単行本になりました。


少年誌から青年誌へお引越ししたせいか、戦闘シーンの迫力が(というかリアルさというか残虐性というか)増しております。

そして、それゆえに、(当時の)戦争の無残さ、主人公トルフィンの過酷な状況もいっそう際立ち、作品が読者に与える感情の触れ幅を大きくしているように思います。
お引越し最初のエピソードは切ないねぇ…。

話はちょっとずれるかもしれないけど、なんでもかんでも「残酷だから」とか言って制限するのは良くないね。
そりゃぁ意味もなく過剰に「残酷」なのはいくないけど、たとえばこのマンガのように「他人の痛み」を「擬似的に」感じられるようなコンテンツで「対人コミュニケーション(会話から喧嘩まで)学習」のようなことが出来たりすると思うのです。
無菌室状態で育てても、なんだかその辺が下手糞で、最悪なこども(オトナも)達が増えてしまうような気がします。
そんなんでオトナになっちゃって、もともと「その人が無知であるがゆえ」に知らなかった「世の中の常識」を「信じられない・ありえない」と声を大にして否定している人が多い気がします。主観だけど。でも、世の常識というのもなかなか信用できないのもあるんだよな。複雑怪奇だな、世の中は。


話がずれましたが、引っ越したからかはわかりませんが、仕切り直しの意味も含める向きもあるかと思いますが、世界観を世界史的な切り口でも語られ、その辺も重厚な感じです。そして、その辺も物語の要素に加わり、今後の展開に期待ができる感じです。
オススメ。