0819

マンガ週刊誌の巻頭マンガだけをピックアップした、サラリーマンのマンガ感想文「巻頭さん」です。でも今回はマンガ雑誌がお盆休みで実質ピクルについて、って感じですなw

週刊少年ジャンプ:お休み
週刊ヤングマガジン:お休み
週刊少年サンデー:お休み
週刊少年チャンピオン(38号):聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話(巻頭流星オールカラー)+ピクル(暴虐カラー)


聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話

古の伝説的格闘マンガの最新作。前作の主人公星矢から時代を遡ったオハナシ。

現在は主人公の幼馴染でありながら、実は冥王ハーデスの生まれ変わりだったアローンを救出すべく奮闘中。しかし黄金聖闘士を手玉に取るレベルの冥闘士三巨頭の一人が現れ…



ピクル

バキというか範馬刃牙の作者による短期集中連載。今回で3話め。

ティラノサウルスと一緒に岩塩に閉じ込められた「人類のような哺乳類」。ティラノサウルスのステーキの匂いにつられて復活!



★★★総評


車田版星矢

同じ世界観の別なハナシ、ということで現在週刊で掲載されている「手代木版星矢」とは微妙に違う、という認識でしたが、もはや「まったく違うもの」となり、ズレを指摘するというモードから、別物として楽しみにする、というモードになりました(比較が面倒、というかサイクルが違いすぎるという話もあるw)。

原作の作者本人も混じったアンソロジー本みたいなノリか? でも確かにそうしないと意味ないモンな。まぁ、それぞれ「○巡目」とかいう解釈でよいか。

そして、今回の肝?である「水鏡先生」。前振りから登場までテンポがいい反面、次回掲載は9月、とちょい先延ばしなのが残念。

でも、今回の水鏡先生の登場で、車田版に興味が出てきたのも確か。童虎もシオンも手が出ない相手に星矢、じゃなくて天馬wがどう勝つのか?また精神論でごり押し勝利?とか思ってたけど、それ以外のファクターが入ってきたので、ちょっと面白くなりそう。適度に期待。



ピクル

常々プロレスとかマンガとか見てて思うことなのですが、納得度と魅力度、というかリアリティとエンタメ性のバランスって難しいよな、と思います。


このピクルの場合、
最初の発見シーンは
「恐竜と人類が同じ時代にいた」
「岩塩にティラノサウルスと人類らしきものが埋まっている」
「それも戦っている途中っぽい…そもそも何が起きてこの状態で岩塩に埋もれてんだ?」
というリアリティのない状況

でも、「教科書と違うじゃん」というみんなが嫌い?な「教科書」という単語や、「世の中には隠蔽された<教科書にない>事実もある」という常識?を使って、「状況はリアリティがないけど、心情としてリアリティがある台詞」で、リアリティが吹き飛んで(なんとなく説得されてw)、エンタメあふれる世界に引き込まれました。



また復活シーンも
「岩塩付けの人間を復活させようとしている」
というのも土台無茶な話(ここで例に出たバクテリアの話のほかにも、ハスが復活、みたいな話もありますが)。

でも、「食い物の匂いに誘われて」という、これまた「状況はリアリティがないけど、心情としてリアリティがある展開」で、(私は、ですがw)引き込まれました。


で、今回の3回目、ですが
この3日目、何もそういうのがなくて残念でした。
というか
1回目、2回目で見てきた奇跡に比べて地味! 

そもそも「ありえない(でも魅力的な)状況」を「ちょっとひねったリアリティ(高い納得度)」で描いていたのですが、今回のは「ありえない状況」の新鮮さが薄く感じました。

すでにティラノサウルスと戦うくらいのやつだ、というところで「物理的な強靭さ」というのは想像できますので、普通に納得してしまい、驚きがなかったのです。
納得したけど、つまらない、というプロレスでもたまに見る展開。


あくまで後出しじゃんけんの意見ですが、「現代人の得物が銃(=ピクルの筋肉の硬さ・厚さをアピール)でよかったのか?」というところで、たとえば「スタンガン(=ほとんどの生物が身苦手…だよね?)」を持ってきて「神経系・細胞系の強靭さ・特殊性」をアピールするとかもできたのかなぁ、とか。


強靭な肉体の描写については、誰よりも板垣氏が把握しているはずですし(われわれは過去それに魅了されてきたのですから)、もちっとひねってもよいのでは?と思いました。

うむぅ。とはいえ、まだ連載3回目。
この先に期待です。


てなことで、今週はこの辺で。