怪しいシンドバッド

怪しいシンドバッド (集英社文庫)

怪しいシンドバッド (集英社文庫)

最近連続で読んだ高野秀行氏の世界各地を回った細かいエッセイ集。どこに行こうと、何をしようと、文章が短かろうと、やっぱ高野氏の味が出ていて面白い。


そんで、毎回高野氏の作品の感想を書こうと思って、でも「読んだ方がいいよ」と思って、それ以上なんにも書けないんだよな。
十代後半+二十代前半に憧れた藤原新也氏のコトバは様々感動して「誰かに伝えたい!!」って思ったけど、30半ばを過ぎて読んだ高野氏の口調とエピソードは、強く共感・感動はするものの「まぁ読んでみなって」と無理強いしない感じ。年齢的にもそういう段階でもあるのかな、と思ったり。(あ、でもトイレには藤原氏の作品は常駐で何度も読み返していますが)

音楽でも何でも「なにがすげーか」をコトバで伝えたいケースと、黙ってヘッドフォンを渡したいケースとあると思うんだけど、高野氏の場合は後者なんだよな。

ハナシとしてベタ(というか、「展開が想像できる」という言い方のほうが最適かな?)なんだけど、面白いんだよな。

本人は実際はそれど頃じゃないのかもしれないけど、泰然自若というか、余裕があるというか、優しさがある文章が、氏の旅路を趣深くさせているのだと思います。

面白い。




てなことで、2007年度の本の感想はコレでおしまい。

あとはハッスルの感想を思い立ったらあげようと思います。


1年間、お付き合いありがとうございました〜
2008も特に変わらずのペースで参ろうと思いますよ。