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マンガ週刊誌の巻頭マンガだけをピックアップした、サラリーマンのマンガ感想文「巻頭さん」です。気がついたらもう今週で桜が終わりそうです。今日もお花見のお誘いがあったのですが、すっかり忘れてました。はふぅ。

週刊少年ジャンプ(17号):ダブルアーツ
週刊ヤングマガジン(17号):新宿スワン
週刊少年サンデー(17号):月光条例
週刊少年チャンピオン(17号):LOOK UP!


ダブルアーツ

難病がはびこる近代風の世界で、その難病を「触って治す」僧。しかし、僧は「その毒を吸い取るだけ」で、実際は自らの生命を縮めているだけなのでした。
そんななか、早くも限界に達して死に至らんとする若きシスター(女僧)が 触っても病を発病しない特異体質の男子に遭遇。本部からは「24時間ずっと手をつないでいるように」言われるが?



新宿スワン

風俗系のお仕事に女子を誘うスカウトモノ。新宿を舞台にピカレスクロマン的作品が展開されてました。

現在はスカウト組織の幹部になった主人公。自分のしくじりで平社員に降格されそうですが、難攻不落の横浜を攻めるべく出向(?)。しかし、旧友がまた別の旧友の名を語りつつ、覚醒剤中特っぽい状況。さて、どうなる?



月光条例

うしおととら」や「からくりサーカス」、最近では「邪眼は月輪に飛ぶ*1」や「黒博物館 スプリンガルド*2」でいい作品を残している藤田和日郎氏の新連載。

舞台は現代。しかし、つながっているのは「御伽噺」の世界。何十年かに一度、月の光によって「おとぎばなしの世界」が狂ってしまいます。そのねじれを修正するのは「読み手の世界」の人間。その力をゆだねられた主人公は?



LOOK UP!

「はいすくーる仁義」の水穂しゅうし氏のサッカーものの新連載。

リフティングは上手だが、試合では実力を出し切れない気弱な男子の前に現れたのは、スキルも態度も破格な同級生。



★★★総評



ダブルアーツ

某ゲームや、某アニメを髣髴とさせる展開+作画。
でもこういうオハナシ嫌いじゃないです。スグに「自分だったらどうしよう」「こんなときにどうしよう」と様々想像・自己投影できるのは「のめりこみ易い演出」を持つ良い作品だと思うので。

でも、これから先が腕の見せ所。

設定は読者があれこれ想像しやすいもの。それは諸刃の剣。
さらっと流したら期待を裏切ることになるし、凡庸な展開でも読者の期待を裏切ることになります。
そういう意味では「次回」が最初の難関といえると思うのですが、どんな展開になるのかなぁ。

病気の方はまぁ、追々解決されるんだろうけど、まずは「そっち」が問題だよねw
お手並み拝見、ですよ。



新宿スワン

思いのほか「サイコ」で「心理戦」になりそうな「横浜騒乱」。というか「新宿乗っ取り」なのかな。
弁護士センセイも登場して、今まで以上にオハナシの幅が広がりそうで楽しみです。



月光条例

待望の新作。これまた設定の段階で「うしおととら」並に長くなってもおかしくないオハナシ(からくりは、それこそ本当に思いのほか長くなりましたがw)。
しかし「御伽噺」の登場人物たちが「縁者としての立場」というのを理解している辺りが「メタ」というか「ボヘミアン・ラプソディーJOJO」というか、不思議な感じですが楽しいです。

初回にメジャーな「はだかの王様」を配置しつつ、ちょいとマイナーな「鉢かづき姫」を配置している辺りが「やっぱ上手だなぁ」と思うわけです。

この先、順当に考えると週代わりで「どこぞのおとぎ話の敵」が出てきそうですが、藤田氏のことですので、そんなにシンプルな展開にはしないでしょう。
毎週期待させていただきたいと思いますよ。



LOOK UP!

申し訳ないけど、先の藤田氏とは逆に「ベタ」を連想してしまう水穂氏の作品(といってもハイスクール仁義しかキッチリ読んでないけど)。

どうなるのかなぁ。

てなことで、目は「大食い女王」に釘付けなので、この辺で。