妖剣 おぼろ返し
- 作者: 鳥羽亮
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2003/04
- メディア: 文庫
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鳥羽氏の傑作シリーズ(ちと前の人気シリーズだけど、今読んでも面白いので、あえてこう言う)。今回もお家騒動+妖剣の使い手とのバトル。しかし、今回は今回は弟子の弥次郎家族にもスポットが。
弥次郎家族はスポット、というか敵の目にさらされちゃうってことなのですが、唐十郎は隠密と仲良しだったり、あちこちのお家騒動に巻き込まれたり、なかなか波乱万丈な人生ですが、弥次郎(というか、その家族)はまったくもって一般の人なので、かわいそうでしょうがない。
ネタとしては「またお家騒動か」と思うのですが(でも、時代背景的に、それくらいしか「スケール大き目の事件の火種」はなさそうだしな)、そういったあたりが今回のひきつけるポイントでした。
そして、今回は、ミステリー的なからくりもあり、「お約束的展開」ではありつつも、やや独特の仕掛けあり、というところでしょうか。
そして、今回の敵もなかなかの相手。直球勝負の豪剣と、表題の妖剣が登場します。
展開は「お約束的」なのですが、(いつも言ってますが)剣道経験者である鳥羽氏のチャンバラ描写はわかりやすく、緊迫感もあり、おもしろいなぁ、と思うのでした。