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マンガ週刊誌の巻頭マンガだけをピックアップした、サラリーマンのマンガ感想文「巻頭さん」です。昨日はいやになるくらい暖かくて帰りの電車で大汗をかいてしまった。でも、来週は来週で寒いらしい。風邪引きそうだわ。

週刊少年ジャンプ(11号):NARUTO-ナルト-
週刊ヤングマガジン(11号):ヒメアノ〜ル
週刊少年サンデー(11号):神のみぞ知るセカイ
週刊少年チャンピオン(11号):聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話


NARUTO-ナルト-

パラレル世界での忍者活劇。忍者立国とも言うべき世界の中で、それぞれの国で協力したりなんだりという感じ。主人公は「九尾(あちこちの作品で見られる伝説の狐ですな)」をカラダに封じ込められたナルト。その力を使ったり振り回されたしてます。

現在は、主人公ナルトの母国である木の葉の里にテロリスト集団「暁」のペインが侵攻。ペインの爆発物的術により里はクレーター化で壊滅状態。そこへ仙人モードという最強モードでナルトが乗り込みバトル中。



ヒメアノ〜ル

稲中卓球部やヒミズシガテラわにとかげぎす古谷実氏の新作。恋愛下手な先輩に隠れて女性と付き合うこれまた恋愛下手な男子の日常を描く「ノーマル」っぽいハナシと殺人狂の男子の「サスペンス」なオハナシが交互に展開。

恋人もでき、そこそこ順調な「ノーマル男子」と、「ノーマルに登場する恋人」をターゲットとする「サスペンス男子」。両者が接近しつつありますが…。



神のみぞ知るセカイ

以前「聖結晶アルバトロス」というバトル系の作品を描いていた若木民喜氏(貯金のオハナシでも有名)の連載。(とかなんとかいってますが、もうこの作品がここまで人気が出てきたら「過去の話」なのかな。でも、栄枯盛衰ですから、一応紹介)

恋愛ゲームのセカイでは落とし神と呼ばれる主人公だが、リアルな女子は全然ダメ。でも、うっかり悪魔(主人公もうっかりだけど、その悪魔(女子)もうっかりさん)との契約を結んだために、リアルな女子を口説くはめに。今回は「教育実習の女教師」がターゲット。筋は通っているが、周囲からは「やりすぎ」に見えてしまう彼女を、どう口説く?



聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話

古の伝説的格闘マンガの最新作<車田正美本人版>。前作の主人公星矢から時代を遡ったオハナシ。

今回は主人公天馬の幼馴染でありながら、実は冥王ハーデスの生まれ変わりだったアローン。冥王を倒すべく戦いが始まりますが、元師匠の水鏡先生が敵側にいたり、結構難儀な状況。同じくチャンピオンで連載されている「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話」とは微妙に異なるオハナシ。先週に続き巻頭さん。舞台は現代になって…。



★★★総評

NARUTO-ナルト-

相当強い「仙人モード」ではあると思うのですが、絵的に「眼の周りが黒い」ということで、いまいちわかりにくい。過去の「超サイヤ人」から、最近では「トリコ」を例に出すまでもなく「ベタではあるけど、わかりやすい<強さのビジュアル化=見た目の大きな変化>」って必要だと思うんだよな。

そういう意味では、先日登場した「螺旋丸の手裏剣」も、もっとでかかったりしてもいいのではないかとか、千鳥みたいに「バチバチ」しててもよかったのではないかと思います。(螺旋丸に比べ、千鳥はバチバチしているので威力が伝わりやすいんだよな)

さらに言うなら、かえるの親分たちも、相当大きくて「見栄えするはず」なのに、なんか大きく感じない。これは「ペインたち」と「親分たち」のサイズ差が大きすぎて接近戦をしたときも「何がおきているかわかりにくい」という印象。これもなんか「もったいない」んだよな。(ペインに吹っ飛ばされたシーンはすごく雰囲気が出ていたんだけど、肝心の「技を出したペイン」と「それを受けた親分たち」って構図がわかりにくかった)
蛇足ですが、先日初めて「タツノコ VS. CAPCOM*1をやったんですが、あれは敵の「巨大感」がいい感じ出ていてよかったです。

ということで、個人的にはいまいち「強くなったのかどうなのか」「すごいバトルなのかどうか」がわかりにくい。通勤電車で読んでいるという状況も背景にあるかもしれませんが。

ゆえに、今の「激戦」も、ちょっと激戦なのかわからない。他人様の感想を見て「そうなのか」、と感じる、という感じで「よくない」というよりは「もったいない」と感じてしまうのです。



ヒメアノ〜ル

人殺しとか犯罪者が出てくるという意味では、ココ最近の古谷氏作品のお決まりパターンなんですが、毎回「恐怖」とか「不安」を感じます。
そして、今回の「ヒメアノ〜ル」ですが、これまで「漠然とした不安の結末としての殺人」だったり、「職業としての殺人」「必然としての殺人」だったりしましたが、今回は「趣味・快楽としての殺人」というところで、どれが一番怖いのかな?と考えると「どれも怖い」なとw
ただ、「職業として」の場合は、誰かから殺したいと思われるようなことをしなければ避けられるのかな?とか思って、ちょっと自分には当てはまらないような気もするので、そう考えると、今回の「趣味・快楽としての殺人」が一番「そういう目にあう可能性が高い/防ぎようがない」と思ったり。

今回「ノーマル側の主人公」の「ハッピーエンド」の鍵は「サスペンス側の共犯者」なわけですが、そのまま素直に「お縄を頂戴」ってわけにもいかなさそうですし、仮に「指名手配」されたところで「狙われる側」は、「殺そうとしている側」の殺意を知っているわけではないですし、どうなるのか心配です。
まぁ、ここ最近の古谷氏の作品は始終心配しっぱなしなわけですが。



神のみぞ知るセカイ

最近、神兄さまもすっかりしっかりしていて、改めて「常識にとらわれない天才/好きじゃないからリアルな恋愛をしないだけ/別にリアル女性が苦手なわけではない」という観が増しています。今回のプロレス会場の行動も、ふつうできねぇよ、そりゃ、と思うわけで。
そうなってくると、彼の行動や「女子を口説く」というミッションが、思いのほか軽く感じてしまうのは気のせいでしょうか?

私の場合、少なからず「主人公はリアル女性が苦手」という先入観(今となっては勘違い?)があったからこの作品は面白い、と感じていたのですが、ここまでクールで「苦手じゃなくて、単に相手にしてなかっただけ。その気になったら相当もてるのでは?」という可能性を感じてしまって、ちょっと残念。

でも、まぁ、この先を静観しましょう。



聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話

正直まったく「期待」していないこの作品でしたが「過去と未来がクロスオーバー?」という局面となり「どんなお話にするのか?」という点で気になり始めてます。

ファンサービスなのかなんなのか、瞬も登場し、アテナも聖衣をまとい、「LOST CANVAS」とは別話と割り切ると、それなりに楽しみになってきました。

このペースでの連載がどれほど続くかはわかりませんが、楽しみです。

蛇足ですが、黄金聖衣を描くのって超大変そう。毎回LOST CANVASを見て大変そうだなぁ、と思っておりましたが、今回付録についていたGのポスターも相当大変そう。聖衣専門のアシさんとかがいるのだろうか?


てなことで、この辺で。