壁男

壁男 (双葉文庫 も 9-4 名作シリーズ)

壁男 (双葉文庫 も 9-4 名作シリーズ)

最近ハマっている諸星大二郎氏の短編集。すごく魅力的だけど、どう感想を言ったらイイのかがわからず、ちょっと放置してたけど、シゴトも落ち着いてきたし、改めて読んで感想をあげてみる。


異世界」で「異様」な設定でありつつも、なんとなく「憎めないふわふわ感」と「考え方とかは現実世界と一緒だな、というリアルな描写」が漂うこの壁男という本。


表題の「壁男」は、PART1から3で構成されているけど、どれもありえない展開でありつつ、妙に人間くさい部分が「まさに人間、つかリアル」なので、異世界のハナシなのに、「あー、その気持ちわかるわかる」って感じで持ってかれちゃうのです。


また「異世界」紀行文である「遠い国から」も、SF作品とも言えるテイストで、やはり「ありえない世界」のハナシなのに、なんとなく筋が通っていて「もし、そういう世界があったなら、そうなってもオカシくはない」って感じで妙に納得して、普通の紀行文的味方をしてします。


現代社会が戯画化された面白SF作品短編ともいえる*1この1冊。面白いなぁ。
でも感想をうまくまとめるのは難しいなぁ、と思っております。はい。

*1:ベタ過ぎるし、てけとー過ぎるいいぐさですが、短く言うと、やっぱこうなる