Sエス―最後の警官― (6)
- 作者: 小森陽一,藤堂裕
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2012/01/30
- メディア: コミック
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目的が異なる二つの警察組織であるNPS(治安も維持しつつ犯人を生かして確保するのが目的)と、SAT(犯人の生死は問わず、治安を維持するのが目的)。
今巻は、前回のハートウォーミング的エピソードを交えた犯罪バナシの決着とともに、この2つの組織の「黒幕的人物の歴史」を語ります。
でも、これ、「黒幕」とはいえ、「絶対的な悪」じゃなくて、やっぱ<考え方>のハナシなわけで、なかなか重い問題です。
さらに「フィクション」としてではなく、実際の過去の事例をベースにした「半分ノンフィクション」な感じもあり、どっちがいいのかな、って自分の問題に置き換えて考えちゃう。
犯罪って、縁遠いようで、でも、いつ自分の身に降りかかるか、わかんないもんね。
ということで、そんな「黒幕的人物の歴史」も描かれつつ、主人公の過去にも触れ、最後は「ちょっとハナシの規模がスケールダウン*1」するものの「自分の問題に置き換えやすいエピソード」と思われるハナシをあえて配置することで、「絵空事」とか「自分に関係ないハナシ」じゃなくて、「アナタも考えなさいよ」って言われているような気がするのは考えすぎでしょうか?
ともあれ、そういう意味では、改めて続きが気になる「S」なのでした。
*1:国際テロリストとか、犯人射殺とかから、893さんのハナシへ