軍靴のバルツァー(3)
- 作者: 中島三千恒
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2012/07/09
- メディア: コミック
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時代は19世紀の架空の国。軍事的に遅れる同盟国の士官学校に、顧問として派遣された凄腕の将校。1巻は、ダメダメチームを立て直す「監督モノ」→2巻は「対謀略家&プロ市民*1対決!」そして、3巻は…
2巻で起きた市民暴動は、策謀家の手により、先方の意図どおり悲劇的、かつ軍縮のトーンで扱われたりなんだりしますが、ソレは主人公の機転でクリア。
さらに3巻は、(19世紀で隣り合う列強、という舞台を考えればあってしかるべきなんだけど)「外交+産業革命モノ」なのです!
「外交」という点では、今までオハナシに登場しなかった敵国が急浮上。島国日本だとあまり意識しないけど、ヨーロッパ的仮想国だと、よその国と地続きだから、いつその問題がきてもおかしくないんだよな、と納得。
また「産業革命*2」という点では、この主人公が派遣された軍事に遅れを取る国ってのは、軍備だけでなく、その他アレコレも遅れている部分があるので、それを整備しよう!という感じ。
その整備がうまく主人公の意図(軍拡)と結びついていく感じが、面白かったです。
今まで学校で習う歴史では、この産業革命的な動きと戦争ってあまり結びついてなかったけど、あれこれ考えると、まさにそういうハナシだもんな、と、今更納得。
奥が深い。
そんなわけで、当然、舞台が士官学校なので全体的に士官学校のイベント・視点はあるんだけど、3巻では視野がぐぐいっと広がり、王子たちのなんか変な関係も明らかになったりしてくるのです。
うむ、続きが楽しみです。はい。