グイン・サーガ・ワールド(5)(6)

グイン・サーガ・ワールド〈5〉 (ハヤカワ文庫JA)

グイン・サーガ・ワールド〈5〉 (ハヤカワ文庫JA)

グイン・サーガ・ワールド〈6〉 (ハヤカワ文庫JA)

グイン・サーガ・ワールド〈6〉 (ハヤカワ文庫JA)

グインの正編の続編登場! ということで購入。こんなの出てるの知らなかったわー。これもアマゾンのおかげ。


で、まずは気になる「文体」。
今回2名の作家さんが書かれていますが、どちらも心配していたほど違和感なく「地の文」も「主人公たちの言動」も気にならずに読めました。

強いて言うと、いくつかあり、例えばイシュトが、ちょいとはしゃぎすぎ?とも思うけど、まあ、イシュトは昔からコロコロ表情を変える「そういうやつ」だし、という感じで、良くも悪くも、主人公たちのいろんな側面を見すぎてきた読者であるワタクシなので、許容なのです。

そんなわけで、新たな書き手の方も、相当プレッシャーだよなあ、と思いつつも、こっち(読者)だって、あんまりアレなモノを「続編でござい」と出されても心平らかに読めるか心配なので、かなりドキドキしながら読み始めたのですが、いい塩梅でよかったです。


そして、肝心の「オハナシ」。
ここでは2つのオハナシが4話完結の1話、という形で掲載されています。
タイトルは「パロの暗黒」という、イシュト&ヴァレリウス、そしてリンダたちのオハナシ。
そして「サイロンの挽歌」という、グインとサイロンに忍び寄る怪異と、女性たちのオハナシ。

「パロ」の方は、まさに元祖のほうの「続き」という感じで、人間模様がアレコレ描かれ、一方「サイロン」の方は「外伝の続き」という感じで、ファンタジー色が強い感じです。いずれも「この先どうなるのよ!」というオハナシ好きで、結末が気になる自分としては「早く続きを読ませて!」という、これまたいい塩梅です。


という感じで、「文体」「オハナシ」ともに、わたしは「アリ」だと思うグイン・サーガの続き、でした。


また、巻末にある「監修者より」というテキストには、今回の背景とかいろいろ書いてあるので、それも面白かったです。早速続きが読みたい。