サルチネス(2)
- 作者: 古谷実
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/02/06
- メディア: コミック
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いかにして「壊れた存在」は生まれたか?
というのはどうでしょう?
過去の古谷作品での「日常に潜む異常・恐怖」ってところがテーマと感じられ、過去は主人公が「その被害に会いそう」ってドキドキ感がポイント。で、前作の ヒメアノ〜ルで、「恐怖を感じる被害者側」だけでなく、「恐怖を与える犯人側」にも焦点が当たったかな?と感じました。
そこで、ヒメアノ〜ルの影の主人公:殺人鬼森田は自身の持つ「異常性」に対し「絶望」を先に感じたけど、サルチネスのお兄ちゃんである中丸は「それを異常とは捉えず*1」、「一定の理屈(ただし、ぶっ飛んではいる)」あるいは「愛ちゃんのためならなんでもするという意思」を持ち、修行の末「希望でも絶望でもない達観」した存在になったのかな? と思いました。
それゆえ現在は「壊れている」と言えるわけですが。
この先のモノガタリが、壊れた=達観した「理由」に焦点が当たるのか、壊れた=達観した「人が変わっていく・再生すること/達観から1周して平凡さを最上とする」に焦点が当たるのか、まだまだわかりませんが、前よりは陰惨な感じがしないんで*2、楽しくハッピーになったらいいな、と思います。