サルチネス(4)

うーん、短評としては最初に感じた「劇画天才バカボン」?


なかなか一言でいうのは難しいですな。


最近の古谷作品の特徴であるところの「日常の中にある異常」って対比構造ですが、今回は主人公が異常側にいるんだけど、でもそれなりの理由があって…、って感じで、そんな感じが

バカボンのパパ(タケヒコ)=結構異常。一家言*1+事情あり」
バカボン(ひげデブ谷川)=異常と日常のはざまに」

そして「はじめちゃん兼ママ(あいちゃん)=振り回され、時に怒る「事情は分かる」一般人」
(おじいちゃんも同じ立場(事情は分かる一般人)だけど、タケヒコがいうこと聞かないから、レレレのおじさんくらい?)


そのほかは巻き込まれたり(タイチくん、ユリちゃん、太郎ちゃん、トモ子)、一緒に悪乗りするゲストキャラ(サイキック)たち。

って感じました。


てなわけで、構造的には、放浪したりなんだりで、いくらでも続けられそうな気もしましたが、ゴルフ場の社長と甥っ子が出てきたあたりで、「社長=タケヒコを受け入れるし、ちゃんと叱るし、彼もまたバカボンのママ役で二人目?本官さん?」で、タケヒコ補正が強化され、同時に「甥っ子=似非異常*2で、ゲストキャラ」との対峙で、「タケヒコ的には悟りきっていた上での(タケヒコにとっての)当然=(世の中から見た)異常」に自信が持てなくなって、少し崩壊、って感じで<あのとどめ*3>で、終焉を迎えたのかなあ。


作中ですべてが語りつくされているわけではないので、妄想この上ない感想ですし、置き換えてわかった気になりたいのか?って感じですが(汗)、そんな感想のサルチネス、でした。

*1:これでいいのだ、はんたいのさんせい、など

*2:とはいっても彼の理屈も異常だが

*3:異常の根源まさかの登場。ちょっと谷川を見直した