昭和の戦争を読み解く

ココ最近のミニブーム「軍記系」を読んでいて、当時の状況把握が出来ていないかなぁと思い、基礎情報収集のために読んでみた。小説でも軍記でもなく史書みたいなエッセイみたいなもの。


飛行機開発などのプロジェクトX系の話や、ほんとに現場の兵隊さんの日記系の話は、なんとなくの知識で読めるのですが、ちょっと軍の上層部の絡む話になると、知識がないと「面白さ、というか醍醐味というか、本来のメッセージ」が理解できないかなぁ、と感じました。(今回、状況把握しようと思ったのは、途中で詠みやめてしまった「憲兵」についての本が背景です。歴史的事件の中枢にいた人との絡みがあるのですが、イマイチそのすごさがわからなかった)

で、読んでみました。

受験のときは世界史だったし、この戦中のころって学校でも十分習わなかったし(正確には「全科目で」積極的に勉強する気がなかった・汗)、教科書以上に詳しいこともあり、再整理というよりは新たに学習する感じでした。(情報の取捨選択や表現において多少の筆者の主観は混じってると思いますが)


折りしも8月、戦争を意識させる時期でもあり、靖国問題なんかも浮上している頃。
事実だけを再確認するに、上記の問題なども、今までとは違った観点を持ってニュースなどを見ることができました。


まぁ、「戦争」というテーマがヘビーなので(「殺人」はもとより(主にこの辺の善悪観で戦争は「悪」とされてますよね)、国家間の駆け引き(特に終戦間際のロシアの動き)、戦争とは個人に罪状を負わせるものなのか?(東京裁判)、政府の国民コンとロール(陸軍の思惑)などなど)、「個々のテーマに対しどう思ったか」というのは結構さっくり導き出されるのですが「じゃあ、自分がその立場だったらどうするべきか」というのはなかなか「個人的な意見」だとしても、整理して明確に回答を導き出すのは難しいなぁ、と思いました(ブログだから余計に…というのもあるし)。


ともあれ、「今現在の事象」を「今だけの観点で判断する」というのは、あまり賢くないなぁと思うので、そういう意味では再勉強できて良かったと思います。
皆様も、別にこの本でなくても良いと思いますが、事実関係を再把握+整理すると良いかと思います。「どう思うか」はさておき、知っておいたほうが良いと思うので。(って、私が知らなさすぎただけかもしれませんが・汗)


でも、知れば知るほど、「戦争」というものの業の深さや複雑さ、そして国家が暴走しちゃうときの怖さを感じます。そういう意味では「放棄」ってのが一番いいような気もするけど、ロシアみたいに、こちらが「友達」だと思ってたのに(日本は大戦終結の調停役をお願いしようと思ってアプローチしていた)急に攻め込んできて占領しちゃった(相当ザックリな言い方ですが)、なんてこともあるので、なかなか難しいなぁ、と思います。

まぁ、現状ではそんなことが急に起きるわけはないとは思いますが、一方で村上龍が「半島を出よ」(未読ですが、前フリとしては侵略されちゃうんですよね?)なんてモンを世に出したりしてますので、やるかどうかは別として、もしやられちゃったら、相当簡単にコトが運んじゃう状況だ、ということですよね? 疑問ばっか投げかけてないで読んでみるかw



やはり当然のように回答は出ませんが、このへんで。