ディアスポリス(2)

ディアスポリス-異邦警察-(2) (モーニング KC)

ディアスポリス-異邦警察-(2) (モーニング KC)

この作品のテーマである「東京闇世界」(←最初東京Uンダーグラウンドって書いたら、そういう作品があるのね。リンクがあって驚いたw)ですが、普通「マフィア」とか連想しますが、確かに「普通の違法就労者」ってのも数的には圧倒的にマフィアよか多そうでナイステーマ選択、と改めて思います。


作品が「顔見世段階」を終え、次の段階である「抗争・対決的シナリオ」が始まると作品本来のテーマがやや薄くなりがち、というのはよくあることだと思うのです。

しかし、この作品の場合は、作品本来のテーマ「異邦警察の存在意義やら、守るべき人たちやら」が相当濃いので、その辺の「シナリオ(表層的なオハナシ)とテーマ(なぜそのシナリオを展開するのか、という背景となるメッセージ)の共存」が成り立っている数少ない作品かなぁと感じました。
人買いの話にしても、工場の社長の話にしても、結末は「大団円」ではないし。結局「しこり」というか、「作品のテーマ」みたいなものが残るんだよな。


「可哀想?可哀想じゃない?」って考えると「可哀想」になるんだけど、税金とか治安とかなんだかんだと考えると「???」ってなるし、でもその税金だって役人やら議員やらが好き勝手使ってるんだから(区議とかが税金で高い店で食い散らかしてるのは腹立つよな)、その辺どうにかするのが先なのでは? とか思うし。それ以外にもその手の話は山ほどあるし…。
結局割り食ってんのは「庶民」なんだよなぁ。

まぁ、それはさておき、テーマもオハナシも双方成り立っている良い作品だと思います。



蛇足:脚本のリチャード・ウーが私の好きなあの方だという噂がありますがどうなんだろ。あとで調べてみよっと。調べてみたら、あの人じゃないけど、あの人でしたw まぁいずれにせよ面白いんで誰でもいいですw