結ぶ縁―父子十手捕物日記
- 作者: 鈴木英治
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2007/02/01
- メディア: 文庫
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うむぅ、今作はイマイチ。
邪推して(感想を書くためというブロガー的立場で?)読むからかもしれないけど、シナリオのために市井の人が犠牲になったように感じて、ちょっと「不快感」を感じてしまいました。
あ、これは・・・ ちょっと安直では? もう一ひねり欲しいのでは? あああああー(ため息)
という感じ。
ソレさえなければ、「捕り物」も「剣戟」も「文之介の成長に絡みそうな新しい出会い」も(いつものぼんやり平和的な展開に比べ)なかなかスリリングで良かったと思うのです。
ただ、この「不快感」は「シナリオ」の、ナニを定番・お約束とし、ナニをそうじゃないと考えているのかという「個人的嗜好」にもよるのかも知れませんな。
ただ、私の場合は「そのモチーフ(幼子も…)が地雷だった」というだけかもしらんし。
(「市井の人がワルモノに殺される」という意味では毎回様々なオハナシで「そのようなこと」はおきているわけだしな…)
こう考えると、ナニが引っかかったのかわからなくなりますが・・・
(しばし考える)
強いて言うと
「個々の作品(1冊単位)のための殺人」は「シナリオ的必然」だけど
(事件がおきなきゃ始まらないし)
「シリーズとしての作品の(主要人物の動向を決める)ための殺人」
は「もちっと違う魅せ方があるのでは?何もぽっと出のキャラをそのために殺さなくてもいいのでは?というかそのために登場させて殺すのはいかがなものか」
という感じかな。
単純に現実世界では「いずれにせよコロシはダメじゃん」ってことになるのですが、シナリオの世界だと、私はどうもダメらしい。
なんか妙なところでひっかかりました。