とんぼ剣法―極楽安兵衛剣酔記

チャンバラ巧者、鳥羽亮氏の、ほろ酔い剣士極楽安兵衛の第2弾。


主人公は一般人(浪人で、居酒屋に居候)なのですが、元岡引などの力を借りて捜査&ワルモノ退治。

今回のワルモノは「辻斬り」。
で、ツジギル相手は「大枚を持って歩く豪商」と、なんとなく「現代社会でもありがち」な感じ。
「お家騒動」とか「幕府転覆」といった大きなスペクタクル感はないのですが、「辻斬りのせいで、そのエリアの飲み屋の売り上げがダウン」てのが、これまた「現代社会でも想像できる→歌舞伎町に監視カメラが入って云々、とか通り魔が出てどうの…」って感じで、なんか身近に感じました(決してイイコトではないのだけれども)。

相手のワルモノ剣豪も腕はいいのに、「ワルイコトしたお金で、地方で道場開きたい」なんて、これまた「ちとズレてる」主張で、現代社会の犯罪にありそうな<ワガママな動機>って感じ。


ドキドキワクワクの剣戟がありつつも、なんか「今風な設定」に感じました。
でも、お話はしっかりしているので、安心して読める1作、と言う感じかな。