図説日本妖怪大全

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トイレでぼんやり読み続けて、先日読了。
1ページ1妖怪ってな感じで(妖怪によっては2p)知ってるやつ、知らないやつ、様々な妖怪たちが、御大水木しげる氏の絵と筆で語られます。

「挿絵の内容」と「文章の描写」が多少違うのはご愛嬌か?(多分、この本のために全部書き下ろしたのではなく、過去の作品群から収集編纂されたものも含まれるためと思われますが)

そんな「絵」は、皆様ご存知の緻密な絵はもちろん圧巻なのですが、むしろ注目すべきは文章。

ある意味達観とも言える「良く言えば<自然体>」、「悪く言うと<ぼんやり><未整理>」な文章が味があります。


私は「すごく妖怪に詳しい」わけではなく、普通の男子として普通に妖怪に興味がある程度。
そんな私が思うのは、そもそも「妖怪」は「なんかすげー」とか「なんかこえー」とか「なんか驚いた!」とか、「なんか」という枕詞が似合う「あいまいな存在(地域によって呼び名・生態・形態が微妙に違うとかね)」だと思いますので、「あいまい」「ぼんやり」なくらいで、「あれこれ想像して、結論を出さずに語るのがちょうどいい」と思います。水木氏の文章を読んでいて、そのように感じました。

なんか「妖怪の正体を科学的に探る方向のハナシ」のは野暮な気もするのですよな。
あくまで、個人的な意見ですが。


本気で妖怪好きな方には「何をいまさら」って感じかもしれませんが、普通に男子で妖怪好きでさほど詳しくない方に「妖怪の存在」について考えたり、「妖怪界?」の視野を広げるきっかけとして良いのではかと思います。
私は面白かったです。