新日本1008@両国

本日の試合結果と感想なぞ。


最初に驚いたのは(今までG1の決勝しか来たことのない私の視野の狭さゆえだと思いますが)、客の少なさ。そしてそれに比例した「売店の規模」。まじで腹ペコで、軽いつまみにビールばっか呑んで悪酔いしそうでしたw


さて、試合の方は…


[1]IWGP Jr.ヘビー級王座・次期挑戦者決定戦(1分時間差バトルロイヤル)ジュニア・ニュージャパンランボー 時間無制限
参加選手は内藤哲也金本浩二、邪道、石狩太一、外道、裕次郎タイガーマスク
金本浩二(12分28秒、アンクルホールド)内藤哲也×


これは、90秒ごとに選手が加わっていくという変則バトルロイヤル。
順序は上記の「参加選手の順」。

チーム的なつながり、強者を先に倒すというバトルロイヤルの鉄則が絡み合い、試合はいい意味で混沌w でもなんかみんな適当に「休んで」いて、壮絶さが足りない気もしました。
また、「次の入場者は入場曲とともに登場」という構成だったのですが、いまいち若手まで把握できておらず、わかったのは金本と邪道外道とタイガーのみ。
入場曲でわかるという構成とともに、つぶしあいの相手とか、玄人さん向けの試合(構成)だったのだと思います。私は混沌を楽しめたので(風魔小太郎戦国無双かw)まぁよかったですが。



[2]レジェンドvs.新日正規軍 10人タッグマッチ
長州力&○蝶野正洋&S・S・マシン&獣神サンダー・ライガーAKIRA(7分56秒、シャイニングケンカキック→体固め)中西学飯塚高史×&山本尚史宇和野貴史平澤光秀


今回、最も期待していた(というか、安定感という意味で安心して見れそう、という意味で)試合。
もちろんレジェンドの連携はたいしたもので、きれいにそれぞれの得意技を決めていきます。

しかし、多人数タッグマッチにありがちな「一人を自軍のコーナーに寄せてボコボコに」というパターンにはまって「レジェンド」である意味がない感じ、ともいえる展開。

その点で中西は結構がんばってた。あ、あとAKIRAも。(←嫁は、あの普段着誰?といってましたがw)

でもレジェンドに対する布陣としてこれは弱すぎ。
レジェンドにいいようにやられて終了。安定しているけど、磐石過ぎて、この相手では消化不良すぎでした。



[3]ブラックvs.G・B・H 6人タッグマッチ 30分1本勝負
ジャイアント・バーナード&トラヴィス・トムコ&プリンス・デヴィット(11分02秒、マジックキラー→片エビ固め)矢野通石井智宏本間朋晃×


この試合も「横綱相撲」だろうなぁ、と思っていたら、思いのほか外国勢が観客を楽しませる演出を展開。
試合冒頭から「誰が出るか」で「じゃんけん」!w
しょっぱなからバーナードが出て「やっぱり…」なんて感じでしたが、もともとこの3人同士、なんて組み合わせですので「だったら」みたいな展開で、キッチリプリンス・デヴィットも絡んで、先ほどの「レジェンド」の試合で見られた「力押し」じゃなくて魅せるように配慮された構成。
なかなか面白かったです。

でも石井とバーナードではなぁ…(苦笑)



[4]G1ドリーム・イリュージョン 30分1本勝負
○曙(6分16秒、ボノロック)ミラノコレクションA.T.×


ハッスルって馬鹿にされたり罵倒されるけど、これだって結構「ハッスル」っぽい試合じゃなかった?
(なんていうと、アンチ新日本の人に「だから新日はもうだめなのだ」とか言われるのかな?w)

褒め言葉として、お客さんを楽しませようとするいい試合でしたよ。
曙も、さすがにシングルマッチなんで一生懸命動いてたしw

カクトウログさんも言ってましたが、あの展開は面白かった。技の名前は知らなかったけど。

ミラノのパラダイスロックは重すぎてひっくり返せず。
曙はボディプレス→掟破りの逆パラダイスロックで仰天ギブアップ勝ち。6分。

[5]G・B・H遺恨凄惨マッチ 30分1本勝負
×越中詩郎(10分22秒、トップロープからのキングコングニードロップ→片エビ固)真壁刀義

結果論として言うと、この後の後藤の試合のほうが、真壁っぽかった(血が出てるってだけ?)。

で、遺恨ということですが、冒頭の越中の「真壁のチェーンを使ったヒップアタック」展開は面白かった。
しかしだ!
あとはなんと言うか、普通というか(会場からもそういうヤジが出てましたが)、何が遺恨?という感じ。

一生懸命越中もがんばってましたが、順当に真壁が勝利。うーん。先日のG1で真壁の試合をもっと見たいと思いましたが、今回はちょっと消化不良な感じでした。



[6]スペシャル・シングルマッチ 30分1本勝負
後藤洋央紀(18分05秒、昇天→片エビ固め)天山広吉×

正直期待しておりませんでしたが(天山が適当に押さえるか、適当に負けるかwだろうなぁ、と)、意地の張り合いが体現される試合でした。

後藤は今までもいい試合はしてきたとは思いますが、天山に勝つほどじゃないよな、というのが年間2,3回しか試合観戦をしない<マイナー選手はそんなに評価しない浅はかファン>である自分の印象。でも体も技も意地も、かなりいい感じでぶつかり合い(天山もそんなにすごいガタイじゃないけど)。

そして、試合を印象付けたのは「流血」。その昔、流血はプロレスのヤオ的解釈の元のひとつでしたが、あの肉体のぶつかり合いに付随する形で「出る」と、かなり「非日常性=ドラマ性=後輩の先輩越えの感動的感情」を発生させます。
自然と会場も「後藤を応援」させられていたのではないでしょうか?
個人的には「今日は天山は後藤に負けることもありえる」と思っていたので、比較的自然に結果を受け入れられましたが、展開そのものは文句なし。
今後の後藤がどうなるかは正直わからんけど(体格は普通といえば普通だし)、いい試合でした。



[7=セミIWGP Jr.ヘビー級選手権試合 60分1本勝負
○[王者]田口隆祐(17分37秒、どどん→エビ固め)[挑戦者]稔×

こちらは逆に「稔があっさり」と思っていましたが、稔から田口に対する執拗な足攻めの後に、見事田口が乗り越えて勝利。
うーん、田口って、あんま面白いと思わないんだよな。
個人的趣味として「出たー!!という必殺技を持っている」か「すげー華麗」か「すげー悪い」かなんだけど、どうも田口はあまりいい試合を見たことがない印象。入場曲*1はすげーかっこいいので探してイベントで使おうかと思ってるけどw

でも、まぁ、頃合としては見直す頃合なのかな。でもやっぱ稔のほうが強いと思う自分ガイル。



[8=メイン]IWGPヘビー級選手権試合 60分1本勝負
×[王者]永田裕志(31分05秒、ハイフライフロー→片エビ固め) [G1優勝者]棚橋弘至

とても、とてもねちっこく、G1の決勝よりも面白かったような気がします。

でもやっぱ「棚橋が強い」という印象はないまま、「作戦勝ち(足攻め)」で勝利を手にしたような感じなんだよな。張り手合戦でも、エルボー合戦でも、延髄蹴り合戦でも、投げあいでも、やっぱ永田さんが強い印象がある。
個人的に「ドラスクで逆転」という展開が嫌いだからかもしれない(飛びつき腕ひしぎで逆転、も嫌い。結論としては中邑も棚橋も好きではない、ということになるんだけどw)。

ぶつかり合って、消耗しあって、それでも最後に立っている、というのが強いと考える世代(世代?個人的嗜好?格ゲーの影響?w)なので、どうにもなぁ。
ドラスク(というか間接系の技)連発されると萎えます。

でも、結構今回投げてたし打ってたし、そういう意味では悪い試合じゃなかったんだよな。それは事実。
面白かったよ。本当に。


でも、なんかなぁ。うむむ。この先新日はどうなるんだろうか?

ネタならネタでしっかり楽しませてくれるハッスルの方がいいのでは?と思ってきたぞ。


てなことで、面白い面はあったものの、逆に悩み始めてしまうような試合たちでもあった新日1008@両国の感想でした。

ではまた。(次の生観戦はハッスル・マニアかな?)