「世界征服」は可能か?
- 作者: 岡田斗司夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/06/01
- メディア: 新書
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そりゃ無理だべ、と思ってましたが、そこはさすが岡田斗司夫!
「お題目」だけでは終わらぬ内容となっておりました。
岡田氏の得意分野である「オタ的薀蓄」的な部分は「枕」に当然あり、そこは自分の脳内データベースにストックされている内容とけっこうリンクしていたので、ことさら「新しい」「なるほど」という感想はありませんでした。
でも、枕としてはけっこう秀逸。面白い。
しかし、後半の世界の歴史からローマ⇔アメリカ比較や最終結論は、なるほどなぁ、という感じで、もっと面白い展開でした。よろしければご一読を。
「よろしければ」レベルじゃ読みたくねえという人にはネタバレなのですが
要は
1:アメリカはローマ帝国気取りだけど、手前の票田を確保するためにみみっちいことしてるから、ローマにはなれない、というハナシ(意訳)。
2:「悪」とは「世の風潮に逆らうもの」であり、「消費社会」である現在においては「エコな人」が悪。そして「悪の組織」とは、「消費社会」に対して反旗を翻す「エコな集団・・・ボランティア団体とか」なのだ、というハナシ(意訳)
そういう意味では、世の風潮に乗ってブログなんてものをやっている私は善人なわけですが、岡田氏の視点は「いわゆる善悪」ではなく「社会に反するもの」として「悪」を設定しているので、「ブログなんか三日坊主だぜ! っつーかしねーぜ!」という人が増えると、私は悪者になるわけだったりするので、めんどうですな。
長いものに巻かれておけば「善人」ちゅうことですな。
こういうところまで突き詰めて考えられるのは(屁理屈といえなくもないけどw)すごいなぁと思いましたよ。