郷四郎無言殺剣 柳生一刀石

黙して語らず音無黙兵衛、なんと、完結!


過去、複数のマンガで味わった「このエンディングならいつでも良かったジャン!」というのが正直な感想。

2部構成的な展開をして来たので、2部も1部くらいの長さで決着?もちっと続くのかな?というも少し先まで、という推測と、いや、でも、外記が生き急いでいるw気もするので早々に決着か?、とか様々思っておりましたが、今回で完結とは。


しかし、思うに、やっぱり主人公の設定が難しかったのかな?とも思いました。

最初のころの「雑兵相手にみせる黙兵衛の腕の凄さ」を描く時は、伊之助からの第三者からの視点で「眼にも留まらぬ」とか「鬼神のような」みたいな感じで、読者が持つイメージとかで補完しながら読んで「最高にカッコイイシーン」を描けると思うのです。
しかし、「黙兵衛と拮抗する相手とサシ」のときは、黙兵衛はしゃべんないから、どうしても「対戦者」が「黙兵衛の動きの描写+モノローグ」を言う展開+伊之助がはらはらしてる、という構造になって、ちょっと定型化してしまう部分もあるのではないかと思いました。

そう考えると、1部2部に分けたのは、1部後半からストレートに外記とのバトルに持っていこうとすると、そういうことになってしまうので、1回「2部」ということで仕切り直しをして、忍者やら幻術師を間に挟んだのかな?と思わないでもない。


しかし、いずれにせよ、ちょっと不満もありつつ、でも謎の多い「音無黙兵衛」のオハナシなので、全部をキッチリ決着をつける終わり方じゃなくて、こういうのもいいのかな、とも思いました。


これだったら、また黙兵衛と伊之助のコンビで短編連作とかも作れるしな、なんていうのは期待しすぎでしょうか?

ともあれ、お疲れさまでした。


あ、あと、博造は最後に急に現れて、唐突だったけど「ああ、元気だったのね」と確認できて、これはこれでよかったです。