秘密屋文庫 知ってる怪
- 作者: 清涼院流水
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/08
- メディア: 文庫
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名前はよく聞くけどキッチリ読めていない作家さん(まだ1つだけ)。いろいろハナシは聞きますが、自分でまず読んでみねば、ということで読んでみた。
聞けばこのオハナシ、元々は2冊だったものを1冊にして、さらに書き下ろしを加えたとのこと。
もともとは「1つ目のハナシ」と「2つ目のハナシ」をどっちから読んでもいいという、この作者の特徴的アプローチをしていた作品のようです。
文庫になるにあたり、ボリューム調整はされていたようですが、確かに時間軸的にも内容的にも「両方一度に読んでOK」な感じでした。さらに書き下ろされた3つ目のハナシもなかなか面白かったです(ついていけない部分もあったけど、なんか半村良氏の妖星伝の最終巻のような感じもし、こういうオチも良いのかなと)。
で、私がとにかく引かれたのは1つ目のハナシの展開。
「都市伝説」に対する民俗学的ともいえるアプローチと推測が面白くてグイグイ読んでしまいました。
2つ目は緊迫するやり取りがスリリングでなかなか。
そんで、3つ目は正直「今までの展開と比べると」ちょっと落ちますが、それでも前の2つの話を上手くまとめる面白いハナシだったと思います。
清涼院流水氏の他の作品ももっと読んでみよう。