ジナス-ZENITH(6)

ジナス―ZENITH―(6) <完> (モーニング KC)

ジナス―ZENITH―(6) <完> (モーニング KC)

つじつまはあっている、と思ったらドリル園児@少年チャンピオンおおひなたごう)を思い出した。


オハナシの全貌は5巻までに語られていた「自称神的な存在」と「さらに上位概念と思われる創造主的な存在(ただし、自称神はその存在を敵として認識)」という対立構造は変わらず。

「神と悪魔?」と思わせるような部分もありましたが、明確に語られることはありませんでした。
(でも、まぁ、バイオレンスジャックの最後みたいなあけすけな種明かしよりはこれくらいの方がいいと思う)

そして、衝撃のエンディング!
あの展開は想像してませんでしたな。
壮大だ。

最終章的な意味合いで「未来の話」が展開され、新キャラが登場しますが、それなりに尺を持って描かれているので、唐突感はあるものの駆け足感は弱め。
サブキャラの再登場などで「何が起きていたか」を説明するには十分だったように思います。


しかし、惜しむらくは「本来は演出の肝であったであろう時間の前後の配置」がイマイチしっくり来なかったこと。
自分が単行本で購入時にささっと読んでいたので、その辺をキッチリ把握していなかったことが原因のひとつだとは思いますが、その辺りをキッチリ把握できていればもっと面白かったかな?

でも、今結末が見えて、再度読み返すと、最初のころから「ほほう」と思うような気もしております。

ということで、もう1回読んでみようと思います。


そして、このオハナシ全体として「吉田聡版MONSTER?」とそんなふうに考えていた時期が俺にもありましたが、実際はもちっとスケールが大きい話で、順調に進めば「火の鳥」とかそんな感じになっていたのぁなぁ、とかも思ったり。
完結した作品なので、なんともいえませんが、「仮に十分に語られた状態」だったらどう展開されていたのかなぁと思わないでもない作品でした。(まぁ、この状態がMAXで語りきった状態でもあるのかもしれないけど)。