総員玉砕せよ!

総員玉砕せよ! (講談社文庫)

総員玉砕せよ! (講談社文庫)

ロボット残党兵の影響もあり、再度「戦記もの」に興味が。
そこで、御大の作品に手を伸ばしました。


以前にドキュメントの「ラバウル戦記*1」を読みましたが、今作は「フィクションあり」とのこと。しかし解説にもありましたが「フィクション」が入ることで、オハナシとしては、メッセージ性が強まったように思います。
そして「あとがき」でさらに衝撃が、という感じでしょうか。


オハナシは「南国での厳しい生活」が中心。
過去に見た作品たちの例に漏れず、悲惨な状況が。

そして、後半はこの作品の肝である「軍隊の面子がどれほど大事か」というハナシ。
理屈としてわからないでもないですが「そこまでやるか」という違和感が戦時中の「常識」であり、現代からしたら「ズレ」なのだ、と。


怖いですな。戦争。
敵も味方もみんな怖いです。