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マンガ週刊誌の巻頭マンガだけをピックアップした、サラリーマンのマンガ感想文「巻頭さん」です。眠い眠い病なのかしら?というくらい眠い。

週刊少年ジャンプ(01号):マイスター
週刊ヤングマガジン(01号):COPPELION コッペリオン
週刊少年サンデー(1号):結界師
週刊少年チャンピオン(1号):クローバー


マイスター

高校サッカーモノの新連載。舞台となるサッカー部は新設校で、県ベスト4に残る快挙を成し遂げた学校。そこに新入部員としてのっぽの1年生がやってきますが、部員はちびっこ天才プレイヤーにヤンキーやらひっきーやら。
果たして彼らがどんなサッカーをするのやら。



COPPELION コッペリオン

「東京に原発を」を実施した上に、ぶっ壊れて放射能に汚染されまくった東京が舞台。そこに遺伝子操作で放射能に抗体を持つ、自衛隊に所属する女子高生が救助活動を描くオハナシ。

先日連載が始まり、原発の責任者救出活動などをしておりましたが、今回は仕切りなおしの第2部開始。



結界師

「結界術」を駆使して「妖」を退治するバトルモノ。主人公たちはその「技」を駆使して聖地を妖の手から守ったりしてます。現地で働く主人公達と、主人公の兄が所属する「中央で統括する組織」もあるようで、ソコの政争的な動きも主人公達に影響し、オハナシの世界観も広がっています。

現在は日本各地で起きていた神佑地狩りが、主人公が守る烏森で未遂事件のようなトラブルがおきました。そこで主人公は、レベルアップをするために祖父から特訓の手ほどきを受けますが・・・。



クローバー

今風ヤンキーマンガ。天涯孤独の身となり、遺産である大金を持って以前住んでいた町に帰ってきたハヤト。以前住んでいたときの親友二人と高校生活を送ります。

現在は地元の「強豪」を狙って動く暴力集団が登場。仲良しの先輩も標的にされた模様。




★★★総評

マイスター

サッカーに詳しくないといいつつも、ここ数年巷のサッカーブームに後押しされ、本当の試合やマンガも目にして、そこそこわかってきた今日この頃。

そんな中でのこの主人公は、例が古いけど「ダッシュ勝平」というか、「小さいから動きがいい」という、マンガの記号的な設定で、面白そうと感じました。


「背が低いからレギュラーになれないバスケ選手。でも、瞬発力はすごい」とか中途半端な弱点とか長所とかでリアリティを出そうとして、結局うそ臭くなったり、地味になるよりも、「小さくて何が悪い! 実力はすごいんだぞ!」っていう方がマンガとして楽しそうだし、明るくてイイ。


良くも悪くもスポーツモノって「スラムダンク」のリアルという魅力と呪縛が、ここ10年くらいあるのかな?と思うんですが、いかがでしょ?
野球モノに「ツーシーム」とかってのが登場したのも、そういうものの影響があるようにも思うし(実際どっちが先かは知りませんよ。感触の話です)。

そのあたりを「そのスポーツの認知度の低さ」と「ルールとともに提示される「そういうもんなんだ」って思わせる熱血描写」で成功したのがアイシールド21なのかなぁと。
「本当のところああいうのがリアルかどうか、ってのはわかんないけど」、そういう印象を与えることで「スラムダンクの呪縛」をうまく抜けきっているのかな、と思います(結局未読ですが、ホーリーランドもそういう部分があるみたいですな)。

で、この作品。
2年生は器用なヤンキー、ひっきー、天才ちびっこなどなど。
そこにやってきた1年生である、攻撃力のないのっぽ。
2年生については、恵bスト4に出てすごい!ってことだけ描写されて、「なぜうまいのか」とかはまったく説明されない(まだ初回だしね)。
そこに対して結構詳しく「のっぽの弱点」とか「のっぽの目がいい」ってところだけ「リアルっぽく語られている」。
このバランスが「マンガとしてはいい塩梅」なのではないかと思いました。

そういう意味では「あおい坂@サンデー」もそんな感じがあるんだけど、こじんまりまとまっちゃってる印象があるので、ちょっと違う。
極端な「ゴールデンエイジ@サンデー」「ストライプブルー@チャンピオン」ってところかな

まだ初回なので、なんともあれですが、ここ最近ジャンプのスポーツモノで面白いものって見てない気がするのでがんばってほしいです。



コッペリオン

SFテイストはあるのですが、イマイチノレない。
東京で放射能ダダ漏れ、というのを「夢がない」と感じてしまうのかもしれない。
主人公がミュータント的な立場に苦悩しているんだけど、そのあたりを読者としてあまり感じられないので(「ただ、自分でそういっているだけ」に見えてしまう)、悲劇が引き立たないからかもしれない。

でも、この2部の展開はよさそう。
東京廃墟で結構。でも、どうせだったらMADMAX的な、アナーキーな展開を望むのです。人命救助は大事なことだと思うけど、設定に対しては平凡に感じてしまうのです。悲劇よりもアクションを! そして、明るい未来を! ということで2部は期待。



結界師

久々の巻頭さんな気がします。アニメが終わったからか?

それはさておき、地味ながらもこの作品らしい修行編。
重いもん持ったりなんだりするんじゃなくて、煩悩勝負的な感じが、へんなフィジカルな特訓よりも「大変さ」が伝わりますな。(そういう意味ではナルト@ジャンプの修行も大変そうだったなぁ)

そして、新キャラ登場して、良守との掛け合いや修行も楽しくなりそうです。
無想の理由も明らかになって、「具体的な危機」も見えてきたような。

兄や奥久尼、扇一族も再登場しそうで、派手な展開が起きるかな?楽しみです。



クローバー

うーん、なんか敵が不自然なんだよな。
リアリティを感じられない。イマドキはこういうことってあるのかな?

とはいえ、「○○県連合が攻めてきた!」ってのもリアリティがないしw
(「ナンバMG5/ナンバデッドエンド」とか、「星の数ほど族がいる」佐木作品群もそういう意味ではリアリティがないんだけどw、そういうマンガだと思っておりますので問題ではない)


敵の設定って難しいですな。


そういう意味では、「近隣の高校と喧嘩」「個人的な恨みで喧嘩」というクローズ、ワーストってリアリティがある。でも、クローバーは「そうしたくない」から、こういうことになっちゃったのかな? 前の窃盗団はリアリティがあったんだけどな。


でも、代案が思いつかない。
やっぱ難しいな。

てなことで、この辺で。