隠蔽捜査

隠蔽捜査 (新潮文庫)

初めて読む今野敏氏。横山秀夫氏の警察小説が面白いなぁ、と思っていたので、同じジャンルの作品をチョイス。

ハナシといてはシンプル。「隠す体質」がないではない「警察機構」の中で、実直で「変人」と呼ばれるキャリアの主人公の行動を描きます。「隠そうとする組織」と「隠すべきではないと考える主人公」の基本構造の中、公私共にトラブルが起きます。
その中で、主人公は、そして周囲は、どう振舞うのか、を淡々と描きますが、個人的に共感する部分も多く、ドキドキハラハラします。

そして、この結末はどうなるのか？
警察小説は決して「ハッピーエンド」ばかりではないというところがあるので、最後までドキドキしました。

最初のころはキャラ設定から何から「なんかありふれた感じだな」と思いましたが、中盤意向は一気に釘付け。
「設定」は「設定」でしかなく、モノガタリを面白くするのは「展開」なのだなぁと改めて思いました。おもしろかったです。

どうやら続編も出ているようなので、今後探して読んでみようともいます。