うそうそ

うそうそ しゃばけシリーズ 5

うそうそ しゃばけシリーズ 5

落語世界の若旦那meets百鬼夜行抄な「しゃばけ」シリーズ、初の長編でございます。
なんかタイミングを逸して買ってませんでしたが、先日購入+読了。


長編ときて何するの?と思いきや、なんと「箱根で湯治」。

「寝ているだけで病気になる」病弱な若旦那に対するこの設定はさすが。
行ったら元気になりそうですが、そもそも行けるのか? でも行かないと良くならないし、なんて「卵と鶏」みたいな感じもしつつ、とにかく行くことに。
しかし、この設定だけで「若旦那」と「兄や」たちがどんなことをするかを想像してニヤニヤしてしまいます。

が、なんと。端ッから兄やたちとはぐれてしまい、(いつものことですが)前途多難な若旦那です。


で、細かいハナシはネタバレになるのであれですが、この長編、「しゃばけ」特有のやさしい雰囲気と、妖世界の人間を屁とも思ってない論理と若旦那の奮戦はいつもどおりに展開されます。
そういう意味では微妙な既視感もありつつ、長編として様々な人物を織り交ぜながら若旦那の奮闘が展開されます。


個人的には「ソフトな語り口の江戸時代を舞台にした作品」で「あのイラスト」「ネタに朝顔が出てくる*1」ってことで、ちょっと他の作家さんのオハナシと微妙に混濁してしまったところもあったんですが、まぁ楽しめました。

*1:まぁ江戸時代の風俗=事実だから、それを使うこと自体はパクリとかなんだとかってのはないと思うんですけどね。でもなんか連想しちゃう