ベントラーベントラー(3)

ベントラーベントラー(3) (アフタヌーンKC)

ベントラーベントラー(3) (アフタヌーンKC)

ぼんやり異星人コミュニケーションSF最終巻です。残念。


ふと、「異星人コミュニケーション」といえば、こないだ見た「第9地区*1にも通じるなぁ、と思いつつ、こちらは、あっちは唯一にしてまったくのファーストコンタクトだけど、こっちは親切な異星人クタムがいるんで、「怪物君」的な構造*2で、そんなにシビアじゃない感じで、これはこれで楽しかったですが。

そして、この作品の魅力は「のほほん」「ゆったりまったり」的売りでいながらも、異星人周辺の設定が「あるかもあるかも」と思わせる細かい設定で、きちんと「異性人とのコミュニケーション・メカ・思想などなど」をみせているので、実はキッチリSFしている、というところ。


正直、この3巻のオチに使った仕掛けなんて、すげー!!と驚いた。「そういう機能」は過去溢れるほどあったけど、そういう「背景」で存在・使用する、というのは「そうか、なるほど」と感心したし、途中で青い猫ロボについても言及されてるしw 面白いのです。


終わってしまったのは残念至極ですが、3巻で終わってしまった悲劇を転じて「さっくり読める名作ですよ」と読みやすい+お勧めしやすい、というメリットに注目して、改めてオススメします。面白いですよ。

*1:http://d.hatena.ne.jp/djrtaro/20100524/1274654213

*2:すでにその異星人とそのテクノロジーに精通した登場人物が主人公サイドにいる