サルチネス(1)
- 作者: 古谷実
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/09/06
- メディア: コミック
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コレまでの古谷氏の作品については、アレコレ言ってて、特にこの前の作品である「ヒメアノ〜ル」の感想については、なんか未だにアクセスがあるみたいなんで*1、気負って読んだわけですがw
過去作品が「日常と非日常(犯罪・異常行動)が順番に描かれる2層構造」だったとすると、今回は世界は日常的でありつつも「出てくる人はみんなどっか壊れるてるヒトばっかり」って感じで、天才バカボン的な変なキャラ総出演なんだけど、ギャグマンガ然としたデフォルメされたタッチで世界を描くのではなく、あえて日常的な世界に配置している、って感じの「常識(一見日常的世界観)と非常識(ギャグマンガ的思考・行動)を同時に描いている印象。
あ、自分で言っててしっくり来たw 「劇画天才バカボン」
ア×ルに石云々のくだりなんかは、本当にみんなマジメに馬鹿なことをやってて、ホントアホだなぁと。
何でもやりますってことで行ったお客さんである爺さんもアホのサンプルとして対比するように登場しているけど、そんな爺さんがまともに金払う分けないのに、確認せずにタク乗っちゃうアホとか。
全員どっか壊れてる。
漠然としたジンセイへの不安や暴力、殺人っていう「ネガ・バイオレンスな感じ」ではないので、直接的な恐怖ってのは、前の作品たちほど感じないけど、「そういうお前だって、普通のふりしてっけど、ココ、壊れてね?」と問いかけられているようで、ちょっとぞわぞわする。
ということで、合いかわらず「こういうヒトが身近にいたら嫌だな」ってのは、過去の古谷作品同様ですが、最初っから「壊れているところ」からスタートした今作、どんな展開になるのか楽しみです。
でも、オススメはしない。