巻頭さん0327

マンガ週刊誌の巻頭マンガだけをピックアップした、サラリーマンのマンガ感想文「巻頭さん」です。

週刊少年ジャンプ(16号)アイシールド21
週刊ヤングマガジン(16号)センゴク
週刊少年サンデー(17号) 金色のガッシュ
週刊少年マガジン(17号) ゴッドハンド輝
週刊少年チャンピオン(17号) ドカベン スーパースターズ


アイシールド21

高校アメフトモノ。今度アニメ化ということで先日来話題に上って今回は巻頭さん。ジャンプには「巻頭カラーでいい仕事をする作家さんが多い」のですが、この作者もけっこういい仕事をします。(デスノとかワンピとか・・・とはいえ、最終的に「画集」「グッズ」という「ゴール」があるから、というのもありますが、それにしても「通常の仕事の中で、キッチリカラーもこなす」というのは評価すべきことかと。)この作者の巻頭カラーが好きです。
お話はリンク参照。現在はアメフト大会(数日かけて行うトーナメント)の真っ只中ですが、「主人公の高校の体育祭」が始まります。体育祭はOPEN企画ですから、次の試合の相手校が偵察に来て見られちゃ困ることがあるのか、部員の一部がやたらと体育祭の勝負にこだわってますが・・・。


センゴク

リアル戦国時代モノ。主人公は信長配下の秀吉に仕える武士(千石・センゴク)。昔の文献を元に、けっこうリアルに戦国の世を描いています。今は義理の弟(戦国無双では優男だったけど、ここでは馬面で臆病もの)である浅井と「姉川の合戦」中。で、作者は複数の史実(というか歴史書)の齟齬から「姉川の合戦は実はこうだったのでは?」と推理し、その内容で展開中。なるほどな、と思うところもあり、けっこう楽しいです。


金色のガッシュ

魔界バトルモノ。といいつつも、さほどおどろおどろしくもなく熱血とギャグがいい感じに混じった感じ。アニメ・(カード)ゲームにもなっており、低年齢層を中心に人気の模様。ギャグもわかりやすく(ホントにお子ちゃまレベル・・・というかドリフ?)これが人気のヒケツかと。でも私も好きな作品。
おおまかなお話はリンク参照。で、現在は「山ほどもあるマモノ」の封印を解こうとする悪者一派の動きを阻止するために、その「大きなマモノ」のオナカに入ることに。そして・・・


ゴッドハンド輝

熱血医療モノ。天才医師を父に持ちつつ、幼い頃に事故で亡くし、その事故で生き残った主人公:青年医師。理想の医療を追求する病院で活躍する日々です。
で、今は「財閥」というか、医療界にすごく大きな力を持つ名門一族にターゲットにされてしまった主人公の病院(有能な先パイ医師が嫉妬されたり、主人公をスカウトしたくてしょうがなかったり、その名門一族の一人が主人公のライバルとしてその病院にいたり、と複数の理由から狙われてます)。その動きのひとつとして「すごくいい診療所」なんだけど、その名門一族の圧力で、地主から立ち退きを求められて・・・という「普通、現実世界ならもう立ち退くしかない」って展開に「患者さん大量発生」的なトラブルが重なります・・・。


ドカベン スーパースターズ編。

プロ野球モノ。というか、水島新司(ノンフクション風フィクション)モノ。スーパースターズ編、というのは、高校生だったドカベンが、プロ野球界に入り(プロ野球編)、そんでもって、主だったメンバーがみんな「メジャーに行きたい」って言い出して、それを「新チームを作るから行かないで!!!」っていってできたのが「スーパースターズ&アイアンドッグス」。いうたら「新生明訓&新生土佐丸高校」ですわ。そんなこんなで、結局新チームでペナントレースをしております。
今回は「仙台の楽天」に「一球さん」が入団。楽天VSスーパースターズの開幕試合が開始。しかし、早速岩木にホームラン打たれちゃってる一球さん。シナリオ的に「読みがあった」とはいえ、マンガとはいえ、水島新司とはいえ、新球団をせっかく作ったのに勝手に初球ホームラン打たれちゃっていいのか? と思いつつ、「みんなで無視することにしているのかな」とも思ったり。


★★総評

今回はけっこう好きな作品が集まった感じ。

アイシールド21は、私の好きな部活モノ(主人公たちの成長はもちろん描きつつ、対戦相手たちの背景も丁寧に書いて<試合毎>感動を呼ぶという王道構成)+細かいギャグもいい感じ。さらには「絵」がマンガ的、というか適度なパースの効いた迫力のある絵で、ドキドキさせる演出をさらにおもしろくさせます。オススメ。

センゴクも、ただ「有名武将のカリスマ性(というか、むしろこの作品の場合「信長のカリスマ性」の描かれ方は弱い気がする。主人公たちが素晴らしい人物として描かれている割にね。もう「信長=すげー武将」ってことで記号的認知はあるから描かないのかな?)」だの、歴史的にエポックメイキングでも「現代で歴史を学んだ我々にとっては既知」な動きを「今更驚く」風に描くのでもなく、ちょっとした「本格的な歴史分析風エッセンス」を交えつつ「根性モノ」として描いているあたりが特徴であり、おもしろいと思うポイント。ただ、それにありに普通の恋愛描写などもあり、そういう意味ではまるっきり硬派、本格的なゴリゴリ歴史モノというわけでもなく、そういう意味では「平均すると、ちょっといい作品」という感じになるかも。でも、アプローチはおもしろいのでオススメ。

金色のガッシュは途中から読み始めたものなのですが、バトル、熱血、友情、はスタンダードな「子どもに人気が出そうな展開」ではあるのですが、ギャグが子どもに「ど真ん中」という感じ。下品だったり、くだらなかったり、でもそれがまた「タイミングよく出てくる」ので、くだらないギャグが好きな私も大好き。今回は(全開登場した「門番的キャラの名前」がウンコティンティンで、そいつが出す問題に答えないと全員溶岩の下にドボン、という状況。しかし最後に残った独りは「メルメル」としかしゃべれない馬のマモノ・・・のつづき)この謎かけがまた馬鹿馬鹿しくていい感じ。大好き。オススメ。

ゴッドハンド輝は大真面目な熱血医療モノなのですが、現在抱えている問題が「借地権」という超リアルな問題であるだけに、どう攻略するかが楽しみ。情に訴えるってのはあるかもしらんけど、それでけりはつけないよね?(といいつつ少年誌だし、あるかも・・・もしそうだったらすげーガッカリなんだけど)で、オススメ度はすっごくオススメってわけではないです。

ドカベンはあまり好きではないのです。

てなことで、オススメは「アイシールド21」「センゴク」「金色のガッシュ」の3作品です。

長くなったなぁ・・・。