ディアスポリス(1)
- 作者: すぎむらしんいち,リチャード・ウー
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/09/22
- メディア: コミック
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すぎむらしんいち氏には、やはり混沌が似合う
お話は、現在の日本の「密入国者」の世界を描いたもの。主人公はそんな裏社会の(私設)警官、という設定。
設定と画風がかなりマッチしていると思われる今作。やっぱすぎむらしんいち氏の絵は、混沌というか(元もとの意味である)アナーキーなハナシにぴったり。荒いともいえる太く重い、そして時に適当、ラフな線が、この世界観の雑多な混沌とした雰囲気を作って、ハナシを盛り上げていると思います。
そして今作は、単なる「すぎむら流アナーキーワールド」というだけでなく、原作者(リチャード・ウー氏・・・と外国人ぽいけど実は日本人みたい(あとがきより))もついていて、リアリティのある感じ。つーか、リアリティはリアルではないので、ハッタリ、とも言い換えられると思うけど、単純に「すぎむら氏の持つ熱量」が「原作者付き」という事実により、「すぎむら氏のフィクションぽいけど、原作者もいるんだし実は事実っぽいこともあるのかも」という印象を与え、「作品の持つ熱量」がさらに大きなものになっているような印象を持ちます。
うだうだ言いましたが、要は面白い、ということ。オススメ。