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マンガ週刊誌の巻頭マンガだけをピックアップした、サラリーマンのマンガ感想文「巻頭さん」です。今週も大仕事関連で疲弊。疲弊して更新が減るとアクセスもがくっと落ちる。この辺はブログってわかりやすいなぁ。てなことでキモチ回復した状態で(でもパラメーターはキイロ)巻頭さん、チョイ遅れましたがサックリ書いてみます。

週刊少年ジャンプ(52号):NARUTO-ナルト-
週刊ヤングマガジン(52号):新宿スワン
週刊少年サンデー(52号):ワイルドライフ
週刊少年チャンピオン(1号):リュウの国のユタ


NARUTO-ナルト-

パラレル世界での忍者活劇。忍者立国とも言うべき世界の中で、それぞれの国で協力したりなんだりという感じ。主人公は「九尾(あちこちの作品で見られる伝説の狐ですな)」をカラダに封じ込められたナルト。その力を使ったり振り回されたしてます。

現在は「忍者各国」VS「各国の抜け忍者で構成された「暁」というテロ?組織」の抗争中。その暁に師匠を殺されたナルトの幼馴染シカマル達の報復戦が展開中。切れ者シカマル、どう動く?



新宿スワン

風俗系のお仕事に女子を誘うスカウトモノ。新宿を舞台にピカレスクロマン的作品が展開されてましたが、現在は万難を排し、渋谷でAVのスカウトをしています。

今回はイロイロあって、AVスカウト完結編。



ワイルドライフ

熱血獣医モノ。といはいえ、実験的なネタ(最近では株入門、育毛剤実験)を入れたりと、ちょっとトリッキーな構成もアリ。

今回は超ポジティブでひらめきの天才な主人公の過去編。



リュウの国のユタ

特攻の拓(作品名)、恐竜博士(ポジション)、パウンドフォーパウンド(不遇なPRIDEマンガ)などで有名な所十三先生の新連載。恐竜と人間が共存するやや古代風な世界観。人間も「大・中・小」とサイズで人種が分かれている模様。そして主人公はナノス(矮人族)ということで「小」の属性。でも、彼らの暮らす竜の国では野生の竜もいたり、牛馬のような形で恐竜が貢献しています。

現在は、隊商の護衛を請け負いましたが、顧客の無知もありちょっと困難な状況。ソコへ竜闘士(ドラゴンスレイヤー)が来てくれましたが…。


★★★総評

ナルト

先日のナルトの修行において「今更水見式?」なんてこともありましたが、そのへんは引っ張らず、さらっと流したのは正解。そして、(海外では人気が高いらしい)シカマルを重点的に描くのも正解かと。
なぜなら、作品としては初期から「ヘビーな描写(白&サブザとか)」も多く、けっこう「ハガレンに近い(かっちょよく描こうとも、結局殺し合い=ヒドイコトなんだよね〜みたいなことをキッチリ言う)臭い」がする今作で、今のままの能天気なナルトの修行だけだとなんか「作品全体のトーンとして」アンバランスなので、ココ最近ご無沙汰なサスケの変わり?に、シカマルを描く、というのはありだと思うので。

あと、今回に限ったことではないのですが、以前より岸本氏の「コマの使い方」は上手だなぁと思います。以前の「我愛羅とナルト」の心象風景を描くあたりもかなりよかったし、何より「アクション」を描いているところで「キッチリ何をしているか」が伝わるあたり。
ココ最近「躍動感」と「わかりやすさ」が両立していない作品が多いように感じられるのですが、ナルトは忍術という「現実世界にあまりないことの描写」なのに、わかりやすくていいなぁ、と思います。まぁ、瑣末なことですが、マンガという「作者の手に全てがゆだねられるメディア(写真・動画は少なくとも「ありのまま」を写すので、作者の解釈は入り込みにくい=事実に近い描かれ方になる)」においてこのあたりは実はすごい大事なことだと思うので。
てなことで、オススメ。



新宿スワン

AV編が完結しましたが、結局「今度への布石」という感じのシリーズでしたな。思いのほか展開がストレートで、ちょいとピカレスクというには諸々普通でした。連載マンガだからこのくらいのペースで陰謀を描くのがいいのかな?(あんまり急展開だと、連載マンガだと終わらせなきゃいけなくなる気もするし)



ワイルドライフ

いくらなんでもソコまでバカではないでしょう、と思いますが、まぁジュブナイルなサンデーなのでわかりやすさを重視しているのかな。今回のシリーズは特に気の惹かれるところはないです。
作品全体としてはメタフィクションな臭いもさせつつ、リアルな情報を適宜織り交ぜて描いていて面白いです。オススメ。



竜の国のユタ

旧作の主人公である拓ちゃんは「類まれな<(友人)運>」を持ってましたが、この作品の主人公ユタは「恐竜の言葉がわかる」という異能者。この<ご都合主義>的な能力を使って、今後もいろいろクリアしていくんだろうと思うけど、お話の組み立て方が上手なので<ご都合主義>なんだけど、一定のレベルでキッチリ魅せてくれるなぁと思います。さすがベテラン。
「お約束」と「ドキドキ」が混在するってプロレスに近いものがありますが、そこをどう魅せるか、というのが発信者の腕の見せ所なんだよな。
でもパターン化してしまうのもこのあたりの難しいところなので、今後はどうなるかはわかりませんが、今のところ「アリ」ということでオススメ。(恐竜の薀蓄(面白い)があるということで多少下駄履かせてますw)


てなことで、この辺で。