無言殺剣 妖気の山路

ええ! そんな展開!?


鈴木英治氏の音無黙兵衛シリーズというか、伊之助シリーズw最新刊。タイトルは「どろろ」だけど活躍するのは百鬼丸、みないな感じ?w 最近すっかり「伊之助物語」ですが、それはさておき。

前巻からロードムービーな感じでコレはコレでアリ、という感じなのですが(重兵衛のときも面白かったし)、なんと!今巻は週刊少年マンガ誌ばりの「つづく」ってな感じの展開。(でも、氏の日記にもそんなことが書いてあったような気もしないでもない)

とてもじりじりさせられると思いつつも、次に期待がつながる感じ。


展開はさておき、肝心のお話ですが、徐々にとある登場人物の謎の部分が明らかになってきます。そして同時に「花と火の帝*1」を連想しておりますよ。
最初にこのシリーズを読んだときにも感じましたが「コイツは伝奇小説の臭いがする」のです。過去の鈴木氏の作品に「伝奇的要素ともいえる怪剣・奇剣」が出てきたこともありましたが、この作品は「全体で伝奇」っぽい感じもし、今巻では「超能力のようなもの」も出てきたし、いい感じの「伝奇的味付け」がなされていてよいなぁと思います。

ココ最近時代伝奇というと荒山徹氏が想起されますが、さすがにソコまでは行かないのですが、「適宜伝奇」な感じでよいです。

オススメ。

*1:

花と火の帝(上) (講談社文庫)

花と火の帝(上) (講談社文庫)