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マンガ週刊誌の巻頭マンガだけをピックアップした、サラリーマンのマンガ感想文「巻頭さん」です。相変わらずの感想ですが、日々早すぎです。

週刊少年ジャンプ(32号):ベルモンド Le VisiteuR
週刊ヤングマガジン(32号):新宿スワン
週刊少年サンデー(32号):GOLDEN★AGE
週刊少年チャンピオン(33号):クローバー


ベルモンド Le VisiteuR

新連載の17世紀のフランスを舞台にした拷問モノ(この物言いがあっているかわかりませんがw)。主人公はその能力ゆえ地下室に幽閉された「魔女の家系」の拷問屋さん。肉体的苦痛ではなく、その能力によって必要な情報を引き出します。



新宿スワン

風俗系のお仕事に女子を誘うスカウトモノ。新宿を舞台にピカレスクロマン的作品が展開されてました。

現在は「闇金」絡みのトラブルに巻き込まれ「犯人扱い」になった主人公。ようやくその「からくり」が見えてきました。



GOLDEN★AGE

将来を有望視されたジュニアユースのサッカー選手が2名の仲間と共に公立中学に入学。そこでであった不良だけど身体能力抜群なヤツと出会い、ダメダメサッカー部を立て直します。

現在は、みんなでやる気出して、見事勝ち抜き、エリア最強といわれる学校と県大会地区予選決勝戦で善戦中。



クローバー

最近始まった今風ヤンキーマンガ。天涯孤独の身となり、遺産である大金を持って以前住んでいた町に帰ってきたハヤト。以前住んでいたときの親友二人と高校生活を送ります。

現在は、その親友の一人と仲良しの「その高校の頭」に対して対抗心を燃やす主人公ですが…。



★★★総評


ベルモンド Le VisiteuR

「異能力」による「常道外解決」というところで広義の意味で「魔法モノ」とも「スタンドモノ」とも言えるのかな? だから「安楽椅子スタンド使い探偵」みたいなもの?

基本的にスタンスが「拷問屋」で、能力が「聞きたいことを聞く(ひょっとしてオラオラですかーっ!? とかも聞けるのかw)なので、<ネタ>としては新鮮でしたが、「連載」だと地味な展開になりそうですがどうすんだろ?

一応「地下室から出れない」という設定でしたが、早くも「最後のト書き」に「運命は彼を外の世界にひきずりだす」なんて書いてあるんで、

 ・外に出て(隠密的な立場)
 ・拷問(というか相手から情報を引き出す)する
 ・ピンチのときはその魔女の家系ということで「ほかの能力も発現」
 ・ほかの魔女の家系とバトル
 ・最後はまた地下室で安定生活

とかいう感じだとジャンプっぽいですね。

とりあえず静観。



新宿スワン

この作品の良い点は(先日のディアスポリスの単行本の感想でも似たようなこと言いましたが)、「リアルな日常(新宿・歌舞伎町)にある別世界(裏社会)」というのを描き、「え、そんなことが!」みたいな面白さがある、というところ。そういう意味で社会学習的な面白さもあるわけです。

しかし、今回のシリーズは、正直「闇金の構造」は結構把握できているので、「社会学習的ニーズ」は充足。
シナリオ的に「なんでタツヒコをはめたのか」というところが腑に落ちません。今週の展開だと「タツヒコに対する嫉妬」とかがきっかけなのかもしれませんが、唐突な感じがします。結論として今シリーズは面白くない感じ。

でも、「日常の裏側=犯罪」なわけで、おそらく「実際にある話=本当の犯罪」がベースにあると思われ、この手のマンガがネタ切れになるのは、「現実社会が健全化している」ということでもあるのかな?と思うと、漫画的には嫌ですが、現実的にはイイということになるのかな?w
でも、世の犯罪が「陳腐化・ワンパターン化している」あるいは「金を借りずにはおられない世の中(格差社会?)」とも言えるかもしれません。
なんだかうまく整理できませんが、要は「闇金編」はイマイチ、ということで。



GOLDEN★AGE

端的にいうと、アイシールド21スラムダンクなどの「ダメダメな○○部がサクセスする」という「部活スポーツモノの王道」であるこの作品。
よく言うと「みんなの努力の甲斐あって」、悪く言うと「予想通り様々順調に進行して」、初の「壁」である東神戦。

私の場合、過去の部活スポーツモノで感じた「ココロを熱くするツボ」は「予想通りだけど、それなりに筋が通っている・リアリティがある」というあたり(天才や奇跡、解説なしは好かん)。
アイシールド21だと「セナの足の速さ+特訓+ルール(それぞれが自分の役割を全うするアメフト)」とか、スラムダンクだとあほほど練習する花道とか、かな。
P2!も最初は単なる「根性モノ」だと思ってあまり好きではありませんでしたが、最近ラバーとかポジションとか「リアリティのある描写」が出てきたので、興味を持ってみてます。同様に「あおい坂高校野球部」は相変わらずあまり好きではありませんw

で、このゴールデン★エイジの場合は最初は微妙に「天才描写」な感じでしたが、チームメイトみんなで、ポジションごとに特訓してスキルアップとかいうエピソードが入り、そのあたりから好感を持ちはじめました。
で、大会に入ってからははサッカーならではの「フォーメーション」で相手校とのスキル差を埋める、という展開で「リアリティ」があり、けっこう楽しく読んでいます。

また、そのフォーメーション(リアリティ=凡人でもなんとかなる)で作品にある程度気持ちが入り込んだおかげで、「主人公の天才的スキル」も引き立つしなかなか面白いなぁ、と思いました。
今から後半戦で、先方も「秘蔵のメンバー」を出すようですが、ここからどうなるか、だな。ちょっとオススメ。



クローバー

ちょいと「ワケアリ」な感じで「ヤンキーモノの匂いはするけど、どんなハナシになるの?」という導入でスタートした今作ですが、最近普通に高校生活の描写が多くなり、ようやく「安定期」に入ったか?
今後何をどう描いていくのかわかりませんが、普通に「クローズみたいなハナシ」を始めても大丈夫な下地はできてきたかな?w
まだ静観です。


てなことで、この辺で。