老人と宇宙

老人と宇宙(そら) (ハヤカワ文庫SF)

老人と宇宙(そら) (ハヤカワ文庫SF)

つかささんところで面白いとあったので、本屋で見かけて購入。
タイトルも独特だし覚えやすかったので。


改めてSF小説って面白いと思いました。
作者はノンフィクションの著作も多い方らしく、文章も(訳者の功績?)設定もわかりやすいし、その設定が面白いし、のめりこみやすい構成。独りよがりじゃない感じなのも好感がもてました(←俺が言うかw)。

面白いガジェットやギミックを見たいんなら、粗製濫造の(というか、確実にメインターゲットから外れた戦略で展開されている、という言い方が正しいか?)マンガ週刊誌読んでぶつくさ言う前に、SF読めって話ですな(それはそれで漫画に失礼なんだけど、ぶつくさ言いたくなるマンガも多いわけだし)。


主人公の境遇と設定(とその理由)が、いちいちしっくり来ているのに関心。
オハナシは、単なる技術革新とか超未来の理想像を描けばいい、とかいうのじゃなくて、筋とか説得力とかそういうののバランスなんだな、と改めて思いました。

ハードなドンパチと、かっちょいいガジェット、そしてその気持ちも。
巧く描かれています。
「白兵戦向きの超高性能な体」とか、ネタとしては超斬新てわけでもないのですが、「誰がどのように使い、誰と戦うか」というあたりのオハナシとしてのバランスが良いです。
いいテンポで軽く読めるので「SFって難解じゃん」という方にもオススメ。
(そういう意味ではゴリゴリのハードなのが好きな方は物足りないのかな?)

元ネタとされている「宇宙の戦士」、実は読んだことないんだけど、(つーかA・ハインライン自体も)読んでみようかなぁ。

オススメ。