遺痕―徒目付久岡勘兵衛

遺痕―徒目付久岡勘兵衛 (ハルキ文庫 時代小説文庫)

遺痕―徒目付久岡勘兵衛 (ハルキ文庫 時代小説文庫)

近所の書店になくて入手が遅れた勘兵衛最新刊。


ほんわか+緊迫感のバランスが絶妙なこの作品と親子十手捕物日記が混ざっちゃってw勘兵衛と修馬が「うどんを食べる」といったら、「あのお店」ではなく、別のお店に行って驚いたのですが、作品が別なのだよな(「あのお店」は「親子十手捕物日記」の店でしたw)。


それはさておき、すっかり色恋ごとでは安定した勘兵衛ですので、当然ハナシは「修馬に」なんて思ってたら七十郎にいっちゃうし、思わぬ展開だったココ最近でしたが、ようやく修馬にも相手が出来てなにより。

でも七十郎の相手である早苗の行動は過剰かと





★当然ネタバレがあります★





ハナシとして「現代では普通だけど、江戸時代ではちょっとナイ」くらいの展開だったらまだいいですが、「現代でもちょっとナイ」感じの進行は違和感がありました。
(過去の「角右衛門の恋」での恋愛での女性の積極性、というところで現代的だなぁ、と思いつつも「個人の積極性の演出」としてアリだと思いましたが、今回のは家族・周辺一同心配させておいて・・・あれってのはねぇ)


置手紙くらいもう1回出して来てもいいのでは?
だって「徒目付」が動いてるんですぜ。
現代社会でもプチ家出はあるにしてもなぁ。


仮に早苗のキャラ(意思の強さ)を描こうとしたとしても、それはないでしょ。
最後の食事のシーンは「ええ、それでいいの?」とちょっと思いました。


個人的にはその違和感が大きくて、事件の方は普通に感じました(というか印象に残らない)。

私の感覚が古いのか?

うむぅ。まぁ、こういうこともある。