銀河北極

銀河北極 (ハヤカワ文庫 SF レ 4-4 レヴェレーション・スペース 2)

銀河北極 (ハヤカワ文庫 SF レ 4-4 レヴェレーション・スペース 2)

id:ShisyoTsukasaさんが褒めていた+タイトルが既知の単語を組み合わせている割によくわからない言葉だったのが面白かったのを店頭で発見して購入。


この作者の描く「レヴェレーション・スペース」という世界観を基にした短編集だったのですが、最初の「時間膨張睡眠」以外は、とても面白かったです。


あんま言っちゃうとネタバレになるので、適当に感想を言うと以下のような感じ。


ターコイズの日々」は同時に読んでいた「海獣の子供」と微妙にリンクしているような気もして「海って不思議〜」とか思ったり。マンガというか「映像化」したら面白そうだよな。


「グラーフェンワルダーの奇獣園」はオハナシとしては「コレクターの自慢合戦のオハナシ」なのですが、様々な生物の描写がSFテイストにあふれていて、私の好きな藤子・F・不二雄氏作品である「21エモン」に登場する奇妙な生物たちに通じる面白さがありました。


ナイチンゲール」は「エイリアン」とか「海洋パニックモノ」のような密室パニック(トラブル)系でありつつも反戦のメッセージもあり、すげーと思いました。オチの「ああいう系のネタ」は得意ではないのだけれども、確実にメッセージが届くイイオチでした。


最後の「銀河北極」は、もうすごいスケール感でした。
ちょっと「宇宙の果てのレストラン」とか思い出しました。


よく知らずに手に取りましたが、最後の解説を読んだら、作者はあのブ厚くて購入を躊躇した「カムズシティ」の方なのね。
ちょっと「カムズシティ」と、これと同じシリーズの「火星の長城」も読んでみようと思いました。でも、分厚いんだよな・・・(苦笑)。