世界のミリメシを実食する―兵士の給食・レーション

先日、寄食ハンター@ヤンマガでもやっておりましたが


その名のとおり、世界主要国の軍隊の食事に関する歴史と現状を実際に食べたりなんだりした1冊。

戦争が技術の進歩を促す、といった感じのことはよく言われますが、この本を読むに食事においてもそんな感じ。缶とかレトルトパウチとかフリーズドライとかは、開発・普及のところで戦争が起因しているのがわかります。

また、お国柄も出るようで、食事についてアレコレ言われるイギリスなんかは当然軍用食もアレなようだったり、イタリアはパスタがあったり、フランスは美味、ロシアは量が多いとか、韓国はキムチが必須とか。
そしてわが国日本の自衛隊のは、缶にお米やタクアンが入っているみたい。
そして、この缶メシのバリエーションは、白米、とり飯、赤飯、五目飯、しいたけ飯と種類も豊富。士気をあげるにはやっぱ食事だよな、と思うしだいです。
(ちなみに、ご飯のバリエーションはこの「缶メシ」だけではなく、飯盒で自炊するバージョンもラインナップされていました)

また、食事だけではなく「軍の支給品」ということで、タバコやお酒、食器類、自炊機器についても言及。「メシ」の中身から、その周辺までわかり、いろいろと「戦場の戦闘以外のシーン」の想像の幅が広がります。


さらに、特筆すべきは「過去の食事の再現」までしていること。
「硬い」とか「粗食」とか言われるものをわざわざ再現して「やっぱり硬い」とか「表が黒こげ、中身は生焼け」とか言っている様はおかしかったです。


興味がない方には、まったく面白くない1冊かと思いますが、好きな人は好きな1冊かと思います。