ルパンの消息

ルパンの消息 (光文社文庫)

ルパンの消息 (光文社文庫)

最近すっかりウォーキング&ポッドキャストな感じで、読めていない小説。でも、ちょっとずつ読み進めています。


てなことで、横山秀夫氏作品なら、って感じで閲読。


オハナシはいつもの「犯罪がらみ」なのですが、時間軸が「昔と今」と立体的で、主人公が「昔高校生、今社会人」と刑事側じゃない、という横山作品にしては変り種(もちろん刑事も出てきますけど)。さらに時間軸が「昔と今」ということもあり、最近何かと話題になっている「時効」についても語られています(前にも事項に関する作品もありましたが)。

てなことで、変り種作品ゆえか、いい意味でライトに読めました。

でも、横山作品なので、トリックとか人物描写とか、そのあたりは当然しっかりしていて、面白く読めました。
ちょっと軽いか?と思う部分もありましたが、最後まで読むと、いい意味でのアクセントになっていて、「悲喜こもごも」「人に歴史アリ」って感じで、よかったです。


あ、つか、これ、デビュー作だったのか。
だから良くも悪くもライトなのかな? ともあれ、デビュー作だから質がどうの、ってことはなくむしろ最初からスゴイ作品で、ただノリが「イロイロ」って感じなだけですな。はい。