どうぶつの国(4)

どうぶつの国(4) (講談社コミックス)

どうぶつの国(4) (講談社コミックス)

「草食VS肉食」、この相反する構造にいったんの解決策が? しかし、ソコへさらに「自然VS文化」という新たな構図が上乗せ!!


上記の「草食VS肉食」の対立構造は、この作品が当初から持っていた「課題」でしたが、今回は「通常の動物の習性*1」をモチーフにさらにクローズアップ。
擬人化されたオハナシ的には「残酷なハナシ」なんだけど、今実際に大自然の中で行われていることってのはまさにソレなわけで、どっちがイイのかワルイのかってのは、リクツをわかったオトナであればあるほど「悩ましい問題」なわけです。
作中には当然「究極の解決策へのヒント」のようなものも提示されているんだけど、「でもソレは「偽り」でもある」わけで、そんなあたりもズバズバと切り込んでいくこの作品なのです。

そういう意味では「優しい王様になるためには仲間を全員やっつけないとダメ」っていう課題にも近い感じの「痛し痒しな設定」。

ソコへ第3の人間(少年)が登場し、主人公タロウザの進める「すべての動物が仲良く暮らせる理想の国=不自然さを伴う」を批判します。ビジュアルは思いっきり悪者なんだけどw、いってることは間違ってない。
次巻告知で「2つの正義」っていう風な言い方をしてましたが、本当にそうなんだよな。難しい課題です。
今後の展開に期待です。はい。

*1:ライオンのグループはボスであるオスが勝負に負けるとそのオスの子は皆殺し。ママライオンは傍観